「感情の発生源」について無意識さんにきいてみた・その1
無意識に任せているつもりで、本当はやっぱり、まだ任せることが出来ないでいるのだろうかと
君はそのことが気になって、いや、任せるということ、つまりは信頼するということが、やっぱりできていないのかと
そんな風に思って、悲しい気持ちになっているんだね
だけど、これは仕方がないことだとも、君は思うわけなんだね
無理やり信じることなんてできないわけだし、自分に嘘をつくことはできないし、嘘をつく必要もないわけでね
嘘について敏感になっていて、嘘を真に受けない、と思えば思うほど、余計に嘘に反応したり、逆に自分が思ってもいないようなことを、次から次へと言ってしまって、そのあとで、嫌な気持ちになったりして
君は、とにかく、嘘というものに巻き込まれ、自分の心が穏やかでいられないんだと
そんな風にも思っているわけなんだね
もう、邪魔をしないで欲しいと
自分の頭の中に勝手に色々な感情が入ってきて、そして、そんなことを考えたり悩んだり嫌な気分になったりしたくないのに、なってしまう、そんな現象にはもう疲れてしまったと
不便な頭だと
自分の好きなことはなかなか考えることが許されなくて
どこからやってきたとも知れない、不愉快な感情が、頭の中を行ったり来たりする
そのことについて、君は僕に尋ねていたわけなんだね
いったい、どこの誰が、どういう権利があって、私の頭の中にこんな感情を入れる手配をしてるのかと
私の頭の中なのに、と
そしてね、僕は君に伝えたんだね
そこに、今、君がいるから、と
感情は、それはもう、好き勝手に、自由気ままに、いつでも、どこでも、飛び交っていて
そして、今、たまたま、君がそこにいるから、その辺に偶然漂っていたり、今まさに、飛んできた、感情が、君の頭の中に入ってきて、そして、出ていくんだ
ただ、それだけのことなんだと
君は、また、僕のことを疑わしい目で見ているわけだけどね
だけど、そういう話なら、大嶋先生の本にも、ブログにも書いてあるし、要するにミラーニューロンの話というわけで、何度も聞いたことがあるんだと
聞いたことがあるけれど、それだけじゃ、悩みが解決していないから、こうして僕に尋ねているのにと
そして、君は、こんな風に、僕の話と大嶋先生の話の内容が似ていると、それは、たまに僕の方が先にそんな話をして、少し後に、大嶋先生が同じような話をしているとき、君は、無意識さんの話は本当かもしれない!なんて喜ぶんだね
だけど、大嶋先生が過去にした話を、こうして僕が話しても、ああ、これは、大嶋先生が話した内容を自分が覚えているからなんだと
だから、きっと無意識に聞けているわけじゃないんだと
そんな風に思って、そして、その途端に、君の無意識に対する信頼感は失墜してしまうというわけなんだね
まあね、君がそう思うことについて、僕はとりたてて何かを言おうとは思わないよ
ただ、僕は、僕が君に伝えたいことを、伝えたいときに、伝える、それだけなんだ
もちろん、君が僕の言葉を信じてくれるなら、そんな嬉しいことはないけれど、こうして、ただ聞いてくれるだけで、それだけで僕は十分なんだ
君は、僕の言い分を聞いて、だけど、それじゃあ、悩みは解決しないと
感情が勝手に自分の中に入ってくることについて、困っていることをどうにかして欲しいんだと
そう思うと、僕の言うことをすんなり信じることはできないけれど、やっぱり生きている人に聞くよりは、僕に聞きたいと、君は思ってくれたわけなんだね
つづく