「感情の発生源」について無意識さんにきいてみた・その2
そして、改めて、もう一度感情について考えた君は、もし仮に、感情というものがそんな風に、自由に行ったり来たりするのなら、自分の感情が一番自分の近くにあるわけで、どうしてそれが一番にならないんだと
やっぱり、よくわからないんだと
だけどね、わからないとしてもね、君の頭の中で起こっていること、その感覚しか、君は知りようがないんだね
だからね、僕の話が信じられないとしても、イメージすることは、何となくできると、そんな風に思うんだね
感情の出どころは、発信源はどこなんだと
自分の頭の中さえ、自由にできないなんて、ひどく不便で、そんなシステムは好きじゃないと
君は僕に訴えるわけなんだね
ただね、君が発信源になった感情も、君の中に留まっているとは限らないわけでね
君から生まれた感情は、生まれた瞬間に、君の元を離れて、そしてどこへ行くのか、それはもう誰にも分らないんだ
そして、感情というものは、借り物で、何度も何度も使われて、同じようなものは、その辺に漂っている同じもので、代用したりもできるんだ
そんなことを言うと、君はますます眉をひそめてしまうわけなんだけどね
だからね、感情というものは、それくらい自由で、そして、とりとめもなく、さらには、そんなに重要視することはないよと、僕はそんな風に言いたいんだ
まるで、一つ一つの感情が、この世に生まれた霊魂のように、あらゆる場所に漂っていて、だから、それをいつまでも見ていることもできるだろうし、君がそこから去ることもできるだろう
そして、君が見ている感情が、突然、他の誰かのところへと飛んで行ってしまう、なんてこともあるわけでね
君は、今感じていたはずの感情が、突然消えてしまった、なんてことに遭遇するのは、そういう時なのかもしれないね
だけど、やっぱり、君は、今日の話も、とても難しいと
オカルトっぽくて、信じることができないんだと
そんな風に嘆いているわけなんだけどね
まあ、いつもどおり
君は、こうして、僕のお話を聞いてくれる
それだけで、十分なんだよ
おわり