最悪の中の美しさと無意識さん
最悪な中にこそ美しさがある
なぜかふとそんな風に思ってしまったんだね
あいかわらずパッとしなくて、何の変化もなく、進歩もなく、最悪な日々だと思っている毎日が、どうしてだか美しいかもしれないと
そんな風に思えたんだね
それは真っ暗な空の隙間から差し込む一条の光のように感じられるもので、ふいに君の中に訪れた言葉だったんだね
ただ、それがどういうことなのか、そしてはたしてそうなんだろうかという思いはまだ君の中でくすぶっている状態のままなんだけれどね
君はいつもただ待っているだけの様な気がしていて、だから、君の周りが勝手にあれこれと君に対して作用してくるのを取捨選択しているにすぎないと
君の日々はそんなことの繰り返しのような気がしていて
だからこそそういった感覚も自分自身が招いたとは思えないわけなんだね
本当だったら自分の人生は自分で切り開いていきたいと
君は常々そんな風に思ってきたわけだけれど、どうにもこうにも、何かを意識的にしようとすれば、それはことごとく終わりを迎える始末で
だから君はできるだけふわふわと浮かんでいるように過ごそうと
そんな結論に達して、本意ではないにしても、そうせざるを得ない感じで、その状態を受け入れて日々を暮らしているわけなんだね
最悪な中に美しさがあるということ
そういうものの意味というものを考えても仕方がないということも、分かっているというと横柄だけど、分からなくても、それはそれでしかないと
そういうことだけが君には伝わってくるわけでね
ただ、それは君の助けになると
最悪であることさえも美しいなら、それはただただ救いになるんだと
そんな風に君は感じてその言葉を受け取ったんだね
いつも言葉はどこかからふいにやってきて
そして少しばかり君を驚かせて
そして最後には君の気持ちを穏やかに静めてくれるんだね