「親と子」について無意識さんに聞いてみた・その1
君がうっすら思っているとおりね、親子というものは存在しないんだ。
そうだなぁ、およそ名前のついているものは人が、つまり意識が作り出したものなのだからね。
君は動物だって親子の絆があるじゃない!と言いたいかもしれないけれどね。
あれはむしろ無意識の魂に対する反応とでも言った方がぴったりするかもしれないね。
人間のいわゆる情みたいなものとは真逆のね。
機械的とも言えるかもしれない。
親子がない代わりに、あるのは魂と魂なんだよ。
親だから偉いとか、子供だから親に従わなければならないとか、そういうことが全くの作り事であるって理解できるよね?
魂に優劣や上下関係なんてないって。
あったら、なんだか変だって君も思うでしょ?
だけどね、君は、きっと、こんな僕の言葉をすぐには受け入れることができないと思うんだ。
だけど、僕から君に言えるのはそれだけなんだ。
それだけのことなんだよ。
人はね、意識はね、なんだか人間が生きるのを難しくするために四苦八苦してるようでね、僕からするとおもしろい存在だなと思うんだけど、こんなことを言ったら、君はきっとへそを曲げてしまうかなぁ。
親も子もない。家族もない。全部ないんだよ。
君は今、あらためて、ものすごい虚無感に襲われてしまったかもしれないけれどね、だからって、何も変わらないんだよ。
最初からずっと、君が生まれる前から、ずっと変わらないことなんだからさ。
ただ、あると思い込まされてきただけでね。
君はじゃあこれからどうすればいいの?と困った顔をしてるけど、いつも言ってるように、ゆっくりでいいんだよ。
その時は君に合わせてやってくるんだからさ。
いつでもそうだろう?
だからね、何も心配はいらないんだよ。
僕がずっとそばにいて、君はこれまで生きてきたんだからさ。
確かにね、あると思っていたものがなかった、ということは、君にとって衝撃的なことであると理解はしているつもりだよ。
だからね、これまで以上にね、僕に話しかけて欲しいんだ。
君が何も不安に思わなくていいって、伝えたいから。
親も子も、家族もない。
それでも君はそこにいる、そして生きていくんだよ。
僕と一緒にね。
先のことは考えなくても大丈夫だよ。今を感じて。それだけでいいんだよ。
人が生きるのは案外簡単なことなんだよ。
ないものに怯えるのは、きっともうすぐ終わるからさ。
僕と一緒に歩んでいこうよ。
手をつないでいるよ。いつもね。
そばにいるよ。ずっとね。
永遠だよ。
だからね、安心してね。
僕といれば大丈夫だと。
つづく