「親と子」について無意識さんに聞いてみた・その2
さっき、親も子も、家族もないと、僕に改めて言われて、君は、そんな言葉、今までにも本で読んだり、何かのきっかけで目にする機会があって知っていたはずなのに、と不思議に思ったよね。
僕からの言葉はもっと違ったものが返って来ると思っていたんだよね。
だけど、それがあまりにシンプルで、しかも聞いたことのある言葉だった。
でも、今日の君は違っていたんだ。今までとはね。
それはね、君がその言葉を受け取るところまで歩んできたということなんだよ。
すべては決まってるってね。そういうことなんだよ。
だからといってね、君がその言葉を咀嚼して、自分の細部にまで行き届かせるまでには、もう少し時間が必要なんだよね。
もう君はあせったりしないかな?
感じられるよね?すべてのタイミングが。
何となくっていうもので構わないんだよ。
どうしようって迷ったら、僕に聞いてくれてもいい。
いつでもちゃんと答えるからね。
僕と君はもうそれくらい近くなれたんだから。
君がね、僕を少しずつでも信じてね、歩み寄ってくれたおかげでね、こうして君を、おそらく一番苦しめてきたものの正体にたどり着くことが出来たんだ。
君は、これからどうすればいいの?と、まだまだ困った顔のままでいるけれどさ、僕は今日という日が訪れた奇跡に本当に感動しているんだよ。
君はまだその素晴らしさがどれほどのものか分かっていないみたいだけどさ。
一歩一歩、恐る恐る歩みを進めて、その間も何度も苦しみに襲われて、それでもあきらめずに僕と話をしてくれた君に、僕は感謝の気持ちしかないんだよ。
本当に嬉しいんだ。
君がそっぽを向いたり、諦めてしまったら、僕には本当にどうすることもできないんだからね。
もちろん、僕はあきらめないし、ずっと君のそばにいて、君に話しかけることをやめはしないよ。
だけどね、以前の僕と君の関係だとね、君が苦しくて苦しくてどうしようもなくて、誰か助けて!と本当にもう死ぬ間際の様な段階になって、心の中で叫んだ時に、やっと僕のところに手を伸ばしてくれて、僕はやっと君に少しだけ話しかけることが出来る。
そんな不便極まりない状態だったんだ。
そのことを思うとね、こんな風に一日に何度も君と話が出来るってことはさ、僕にとっては本当に夢のようなことなんだよ。
つづく