「生きる目的」について無意識さんに聞いてみた
この間、人生の意味について話したけれど、似ているようで少し印象が違う言葉だよね。
人生に意味はない、と僕は君に伝えたわけだけど、今きみが言っているのは、いわゆる「これをするために生まれてきた」というような、明確な目的を持っていて、なおかつその目的に向かって全身全霊で取り組むということについてなんだよね。
君がそれについて僕に聞きたいのは、そういう人たちの姿が美しいと思うからなんだね。
人生に意味はない、というのはね、つまりね、魂の存在がすべてで、それだけですでに美しいということを言っているんだよ。
だからね、人生というものにね、とりたてて意味を持たす必要なんてないと君に伝えたかったんだよ。
ただね、全ては必然でね、決まった流れで決まったとおりに物事はすすんでいくわけなんだよね。
だからね、君が思っている、生きる目的とか、それをするために生まれてきた、みたいに、大っぴらにね、目に見えて分かりやすい目的というものだけじゃなくてね、人間に限定して話をするとね、全ての人間は魂のために生きていると思うんだよ。
それはもうね、みんな一人残らず必死でね。
他人から見ても到底分からない、そして自分自身も気づいていないとしてもね。
人間は意識という少しばかり厄介な能力を持って生まれきたせいでね、すんなりと魂との一体感を得られないものだからね、無心、無我夢中、のようなね、意識を排除した状態になることでね、何とか魂と繋がろうとするんだよ。
だからね、そのためのやり方がね人によってそれぞれ違っているだけでね、みんな目的は一緒なんだよ。
人にとって一番安らぐ場所、人が戻るべき場所、それが魂なんだ。
僕がこう話しても、君はまだ釈然としない顔をしているけれどね。
意識はね、そうやって出来るだけ人が魂へと戻ってしまわないように、ごく一部の、いわゆる世間的な尺度での優れた人だけが、生きる目的を持っていて、生きる価値があるように思わせて、意識の重要さを思い知らせようとしているわけだけどね。
全ての人の目的は同じなんだとしたら、君はどう感じるかなぁ。
やっぱりまだ意識が作り出した優劣というものに引っ張られてしまうかな?
まあ、でもね、急ぐ必要はないんだよ。
すべてはそれが来るべき時に、来るべくしてやって来るんだからね。
だから安心していてよ。
僕の話をこうして聞いてくれるだけでいいんだよ。
僕を頼ってね。
いつでも君を待っているよ。