物語と無意識さん
夕べ、君が眠っている時、いや、眠りと眠りの間のほんの一瞬に、僕が君に告げたことを、君は朝になって思い出そうとして、あれこれ頭を悩ませているんだね
そう、それは、君にとって、ハッとする様な内容だったんだね
そうか!そうなんだ!!と君の目を開かせるようなそんなものだったはずなんだね
そして君は、朝になって、どうしてあんなタイミングだったのかと首をひねっているわけなんだけどね
君が覚えているものの一部はこんなものだった
「全ては物語」だと
その言葉、いや、それが君に伝えられた時、それは果たして言葉だったのか、それともイメージだったのか、今となっては分からないんだけどね
それでも、君が僕から受け取ったものは、「全ては物語である」ということだったんだね
それを聞いた君は、直前まで眠っていた頭でもって瞬間的に理解したんだね
普段君を喜ばせたり悩ませたりすることの全てはしょせん物語であると
だけど、そんなことはもう知っていたはずと
君はそんな風にも思ったわけなんだけどね
だけど、夕べ僕が君に伝えた時、その事に対する理解がまた一つ進んだ気がしたんだね
そして、そのおかげで、君は少しだけ肩の荷が下りて、楽になった気がするんだね
すべては、しかるべきタイミングでやって来るものなんだと
君はあらためてそう思って
やっぱり無意識さんは不思議だと
そんな風に思ったんだね