お世話焼きと無意識さん
人の世話を焼くことの何がそんなに悪いのか分からないんだと
そんなことを思ったんだね
それについては大嶋先生のお話でも何度も出てきて、散々聞いているはずなのに
なぜだか、まだよく分かっていないんだと
そんな風に思ったんだね
さっきも、君はTVで紹介されていた商品を見て、ああ、あれはあの人にプレゼントしたら喜ぶんじゃないかと
そんなことを、ごく自然に考えてしまって
ああ、またやってしまったと
そんなことを思ったんだね
だけど、そしてまたなぜダメなのか
なぜ人の世話を焼くことがいけなかったのか分からなくなってしまったと
そこで僕はね、君のその思い付きはあながち間違いではないんだよと言ったんだね
いや、むしろ、かなり的を射ているかもしれないと言ったんだ
なぜなら、それは君がその人の頭の中に侵入して、その人の欲しいものを見たからかもしれないからなんだ
だけどね、そんな風にして、その人の欲しいものをピタリとあてたとしたら、その人は喜ぶだろうかということなんだね
それは、気持ち悪いというか、もはや、その人自身の人生の喜びの部分に勝手に入り込んで、その人の喜びを奪ってしまうんだと
そんなことにもなりかねないんだね
もちろん、君にそんなつもりがない事も分かっているよ
だけど、世話を焼くというこは、つまりそういうことなんだと
それを伝えたいだけなんだ